【9月23日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領とエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は22日、オーストラリアへの潜水艦売却をめぐる論争が勃発してから初となる電話会談を行い、両国間の緊張緩和で合意した。

 オーストラリアは先週、フランスからディーゼル潜水艦を購入するとした2016年の契約を破棄し、代わりに米国と英国から原子力潜水艦を購入することを決定。米英豪間の交渉は秘密裏に行われ、マクロン氏は猛反発していた。

 バイデン氏とマクロン氏は電話会談後に発表した共同声明で、信頼回復のための「綿密な協議」を開始すると発表。10月末に欧州で首脳会談を行うとした。会談の具体的な場所は明らかにされていない。

 米政府は声明で、「フランスと欧州のパートナーが戦略的関心を持つ事項について、同盟国間で隠し立てなく協議していれば、状況は改善されただろう」とし、フランスの怒りを認めた。また、欧米間の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)を補完するためには欧州の防衛力を強化する必要性があることを認識していると表明した。

 緊張緩和を示す最初の具体的兆候として、マクロン氏は、先週に抗議のため本国に召還していた駐米大使の復帰に同意した。(c)AFP/Stuart Williams and Adam Plowright