【9月20日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は19日、米英豪による新たな安全保障協力枠組み「オーカス(AUKUS)」をめぐりフランスと亀裂が深まっているのを受け、英国の「フランスに対する愛が尽きることはない」と述べ、事態の沈静化を図った。

【関連記事】潜水艦契約、仏に「数か月前から」懸念伝達 豪主張

 ジョンソン首相は米ニューヨークに向かう機内で記者団に対し、英国とフランスは「極めて友好的な関係」を築いていると強調した。

 AUKUSの一環として、オーストラリアがフランスとの潜水艦共同開発契約を破棄して米国製潜水艦の購入を決めたことをめぐり、フランスは猛反発している。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は駐米、駐豪両大使を召還した。

 フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相は19日、英国は「役立たず」で、「常にご都合主義だ」と非難。また仏国防省の情報筋は同日、AFPに対し、今週行われる予定だったフロランス・パルリ(Florence Parly)国防相とベン・ウォレス(Ben Wallace)英国防相との会談を中止したと明かした。

 これに対しジョンソン首相は、AUKUSは排他的なものではなく、「特にわが友人フランスが心配するようなものではない」と述べた。(c)AFP