【9月22日 AFP】ボクシング、WBAスーパー、WBC、WBO世界スーパーミドル級王者のカネロ(Canelo)ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)と、無敗のIBF同級王者カレブ・プラント(Caleb Plant、米国)が21日、11月の統一戦に向けた記者会見を行ったものの、両者が乱闘騒ぎを起こし、プラントが目の下を切るアクシデントがあった。

 米カリフォルニア州ビバリーヒルズ(Beverly Hills)のビバリー・ヒルトン・ホテル(Beverly Hilton Hotel)で行われた記者会見で、両者はフェースオフを行ったが、ののしる言葉を浴びせ合う中でアルバレスが相手の胸を突き飛ばし、プラントは後ろによろけた。

 これに怒ったプラントは、左のフックで応じたが、アルバレスは身を反らして悠々とかわしてから、お返しに2発のパンチを浴びせた。これでプラントは右目の下を切るけがをし、警備員と両陣営のスタッフが慌ててステージに上がって騒ぎを収めた。

 その後の会見も張り詰めた空気の中で行われ、プラントは汚い言葉も使いながらしゃべり、2018年の薬物検査で禁止物質のクレンブテロール(clenbuterol)が見つかり、6か月の資格停止処分を受けたアルバレスを「お前はドラッグ野郎。違反者だ」と非難した。

 アルバレスも怒りを込めながら「試合前に言い訳するな」と返し、「言いたいだけ言えばいいさ。11月6日に会おう。そこでお前は何か特別なものを見て、感じるだろう」とコメントした。

 後ほどアルバレスは、乱闘騒ぎで手を出したのはプラントに母親を侮辱されたからだと明かし、「自分に対してなら言いたいことを言えばいいが、母に対しては許さない」とコメント。「あいつは腕を振った。こっちは押しただけだ」と続けた。

 一方でプラントはアルバレスが乱闘の引き金になったとし、「ただ見合っていただけ。あっちも言いたいことがあって、こっちにも言いたいことがあった。あいつは俺を、俺はあいつを倒すつもりだ」とコメントしている。(c)AFP