【12月19日 AFP】ボクシング、IBF世界ミドル級タイトルマッチが18日、米フロリダ州ハリウッド(Hollywood)のハードロック・ホテル&カジノ(Hard Rock Hotel & Casino)で行われ、王者ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)が指名挑戦者のカミル・シェルメタ(Kamil Szeremeta、ポーランド)に7回TKO勝ちを収め、同級歴代単独1位となる通算21回目の防衛を果たした。

 38歳のゴロフキンは1回、2回、4回、7回に計4度ダウンを奪う一方的な試合を披露し、バーナード・ホプキンス(Bernard Hopkins、米国)氏を抜いてミドル級の歴史を塗り替えた。試合後には、「とても楽しかった」「俺は戻ってきた。カネロ(サウル・アルバレス<Saul Alvarez、メキシコ>)戦の後に戻ってくると言っただろう」と語った。

「懸命な練習のおかげで、すごく安心していた。準備期間が長かったし、チームをとても誇りに思う」

 この日の圧巻の勝利によって、ゴロフキンとアルバレスの3戦目の可能性に再び火が付いた。2018年にラスベガスで行われた両者による2団体統一ミドル級タイトルマッチでは、アルバレスが2-0の判定勝ちを収めている。

 19日にはアルバレスがWBA世界スーパーミドル級タイトルマッチでスーパー王者のカラム・スミス(Callum Smith、英国)と対戦することになっており、この一戦でアルバレスが勝利すれば、ボクシング界は3度目のビッグファイトに一歩近づくとみられる。

 ゴロフキンは、「どんな相手との戦いでも喜んで受けて立つ」「自分やビジネスにとって最高の機会であれば」とすると、「あすは誰が勝つのか待つとしよう。最高のファイトを望んでいるが、自分は誰であろうと歓迎する」と語った。

 直近の試合となった2019年10月のセルゲイ・デレイビャンチェンコ(Sergiy Derevyanchenko、ウクライナ)戦では、あまりぱっとしない3-0の判定勝ちを収めていたゴロフキンは、今回の勝利で力が衰えたという批判の声も黙らせた。(c)AFP