【9月4日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

モンブラン氷河に崩落の危険性 子細な監視続く イタリア

 アルプス(Alps)モンブラン(Mont Blanc)山系のイタリア側で、科学者らが解け続ける氷河を絶え間なく監視している。気温上昇による崩落の危険が、下方の渓谷を脅かしているからだ。

 標高2700メートル付近にあるプランパンシュー(Planpincieux)氷河は、集落の上にせり出している。表層下には水があり、その上を氷塊がより速いペースで滑り落ちる可能性があり、極端な例では1日150センチほど滑り落ちることもあるという。

環境活動団体「絶滅への反逆」、ロンドン金融街でデモ

 英ロンドンの金融街シティー(City)で先月27日、気候変動の危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」が抗議デモを行い、化石燃料産業向け融資の反対を訴えた。

 絶滅への反逆は、2週間にわたって行われる予定の抗議活動を先月23日から開始。気候変動に対して至急行動を起こすよう、各国政府に呼び掛けるとしている。

英ロンドンの金融街シティーで抗議活動を行う「絶滅への反逆」のメンバーら(2021年8月27日撮影)。(c)Tolga Akmen / AFP

スイスの大聖堂に女性の夜警、600年超の歴史で初

 スイス・ローザンヌ(Lausanne)市は先月26日、600年以上の伝統を誇る大聖堂の夜警に、史上初めて女性が就任したと発表した。カサンドル・ベルドズ(Cassandre Berdoz)さんは、先月16日から夜警助手を務めているという。

 ローザンヌ生まれのベルドズさんは、「物心ついた頃から、この伝統に魅了されてきた。ずっと夜警になりたかった」と述べている。女性の夜警は、欧州全土でも史上初とみられる。

スイス・ローザンヌの大聖堂でランタンを掲げる夜警(2018年12月17日撮影、資料写真)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP

ワクチン列車があなたの元へ 南ア、接種率アップに向け新取り組み

 南アフリカで、さびれた鉄道駅が新型コロナウイルスワクチンの接種会場に生まれ変わった。白く輝く列車で遠隔地にワクチンを届け、低迷する接種率を押し上げようという、ありそうでなかった取り組みだ。

 ヨハネスブルクの約50キロ東方にあるスプリングス(Springs)駅では、車両の中に接種用の個室が並び、1日当たり600人にワクチンを接種できる。

 ワクチン列車はスプリングス駅に2週間停車して接種を行った後、9月から3か月間にわたって貧困層の多い東ケープ(Eastern Cape)州を回る計画だ。

南アフリカ・スプリングス駅に停車した新型コロナウイルスワクチン接種専用列車「トランスバコ」と、ホームの椅子に座って医療従事者から接種に関する説明を受ける人々(2021年8月25日撮影)。(c)Phill Magakoe / AFP

残りわずか211匹、ガラパゴス諸島のピンクイグアナ 個体数調査

 南米エクアドル沖のガラパゴス諸島(Galapagos Islands)で、絶滅の危機のひんしているガラパゴスピンクリクイグアナ(ピンクイグアナ、学名:Conolophus marthae)の個体数調査が行われ、残存する個体数は211匹と推定された。地元当局が先月27日、明らかにした。

 調査に参加したNGOによると、ピンクイグアナの幼体は見つからなかったという。

エクアドル・イサベラ島のウォルフ火山に生息するガラパゴスピンクリクイグアナを観察するレンジャー。ガラパゴス国立公園提供(2021年8月5日撮影)。(c)AFP PHOTO / PARQUE NACIONAL GALAPAGOS / Freddy Jimenez

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