【8月24日 AFP】ミャンマーの国営メディアは24日、軍事政権が反対勢力と戦うための民兵組織の結成を検討していると報じた。軍が権力を掌握してから半年以上たつが、統治体制を確立できずにいる。

 国軍は2月、クーデターによりアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束し、実権を握ったが、大規模な反クーデターデモが発生。軍はこれを弾圧し、国内は混乱状態に陥っている。

 各地で国軍と戦う「自警団」が結成され、ジャングルの中の仮設工場で製造されたライフルや武器で武装している。

 クーデター以前から軍と対立していた20以上の民族武装集団に自警団が加わり、混沌(こんとん)とした状態になっている。

 国営英字紙「ミャンマーの新しい灯(Global New Light of Myanmar)」は24日、軍事政権が「村人で構成する民兵部隊の結成」に向け協議していると報じた。

 また、反軍事政権の人を密告した際の報奨制度や、国境付近の既存の反国軍勢力を「効果的に妨害する」ことなども議論されたという。

 ミャンマーを拠点としていたアナリストのデービット・マシソン(David Mathieson)氏はAFPに対し、「国軍に対する怒りが広がっている」ため、軍の民兵組織に志願する人は少ないと指摘した。また、訓練し、武器を与えた人が寝返る可能性もあるというジレンマに国軍は陥るに違いないと述べた。(c)AFP