【8月21日 AFP】アフガニスタン西部の都市ヘラート(Herat)で、白いヒジャブ(ベール)と黒いチュニックを身に着けた女子生徒らが教室を埋め尽くしている。イスラム主義組織タリバン(Taliban)による制圧からわずか数日後のことだ。

 学校が開き、生徒たちが学校の廊下を行き来し、中庭でおしゃべりをしている。国中をのみ込んだこの2週間の混乱を忘れているかのようだ。

 タリバン支配下では禁止されるだろうと大勢が予想した光景だが、これはAFPのカメラマンが今週、政府軍と地元の自警団が崩壊し、タリバンがヘラートを掌握した数日後に撮影したものだ。

 ある生徒は、「私たちも、他の国と同じように進歩したいのです」と語った。

「タリバンには治安を維持してほしい。戦争はいりません。この国に望むのは平和です」

 イランとの国境もそう遠くなく、かつてのシルクロード(Silk Road)沿いにあるヘラートは長年、より保守的な中部とは違い、国際色ある都市だった。

 女性は比較的自由に外出し、詩や芸術の分野で有名なこの都市で学校や大学に通う女性も多い。

 しかし、ヘラートの今後は不透明なままだ。

 1990年代のタリバン政権下では、厳格なシャリア(イスラム法)によって、女性は教育や就労をほぼ禁じられていた。また、公共の場で顔を完全に覆うことが義務付けられ、女性だけでの外出もできなかった。