【8月18日 AFP】アフガニスタンを制圧した旧支配勢力タリバン(Taliban)は17日、女性に対し全身を覆う衣服「ブルカ」の着用を強制しない方針を示した。タリバンは旧政権時代には、ブルカ着用を義務付けていた。

【図解】イスラム教徒の女性の衣装

 1996~2001年のタリバン政権下で、女性は移動を制限され、教育や就労を禁じられたほか、公共の場ではブルカの着用を義務付けられた。

 カタールの首都ドーハを拠点とするタリバン政治部門のスハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)報道官は英スカイニューズ(Sky News)に対し、「ヒジャブ(ベール)とみなされるのは、ブルカだけではない。ブルカに限らず、ほかの類いのヒジャブもある」と語った。

 ブルカは頭を含む全身を覆う衣服で、目の部分には網目の窓があり周囲が見えるようになっている。タリバンが15日の首都カブール制圧後、ブルカ着用を強制しない方針を示したのは初めて。ただしシャヒーン報道官は、タリバンが容認するヒジャブの種類については明言しなかった。

 タリバンの権力掌握を受け、世界各国や人権団体の多くは、アフガンの女子教育の行方に懸念を示してきた。だがシャヒーン報道官は、女性にも初等教育から大学を含む高等教育までを認めると強調。タリバンが制圧した地域では現在も、数千の学校で授業・講義が行われていると主張した。(c)AFP