【8月19日 AFP】米軍制服組トップのマーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長(大将)は18日、米軍の訓練を受けたアフガニスタン軍がこれほど早く崩壊するとは誰も予測していなかったと述べ、猛烈な速さで権力を掌握したイスラム主義組織タリバン(Taliban)への米軍の対応を正当化した。

 ミリー大将は、「(アフガニスタンの)軍と政府が11日間で崩壊すると示唆するものは、私も、誰も、確認していなかった」と説明。「アフガンの治安部隊には能力があった。つまり、自国を守るための訓練を受け、必要な規模と能力を備えていたということだ。後は意思と指導力の問題だ」と付け加えた。

 米軍とジョー・バイデン(Joe Biden)政権は、アフガニスタン軍がほとんど戦うことなくタリバンに敗北し、米国の支援を受けたアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)政権が崩壊した問題をめぐって、米政界で批判にさらされている。

 米国務省や情報機関、国防総省は、この事態を予期できず、米市民権を有する1万人以上の退避に向けて早期に準備していなかった点を非難されている。

 米中央情報局(CIA)で南アジア地域担当テロ対策責任者を務め、その後バイデン氏の選挙対策顧問を務めたダグラス・ロンドン(Douglas London)氏は18日、タリバンにアフガン軍が敗れ、アフガン政府も数日で降伏する可能性については、米情報機関がかねて予測していたと指摘した。(c)AFP