【8月20日 CNS】このほど、全国乗用車市場情報聯席会(CPCA)が発表した7月の全国乗用車市場データによると、2021年7月の乗用車市場の小売り販売台数は150万台で、前年同月比6.2ポイント減、前々年同月比1ポイント増となった。7月の小売りは前月比4.9ポイント減少した。聯席会によると、例年の月平均比の伸び率は比較的正常で、異常要因を除いた結果は比較的良好だという。

 今年1〜7月の累計小売り販売台数は1144万5000台で、前年同期比22.9ポイント増となり、1〜6月に比べ成長率が6ポイント低下した。聯席会は、1〜7月の大幅な成長の要因として、2020年1〜7月の全国乗用車市場の累計小売りが19ポイント減との低基数効果を挙げている。それに、新エネルギー車(NEV)の成長への寄与度が高まり、1〜7月の前年同期比の成長率に10ポイント寄与したと分析した。

 7月の主要合弁ブランドの小売り販売台数は67万台で、前年同期比19ポイント減、前月比では7ポイント減、前々年同月比では15ポイント減となった。7月の日系ブランドの小売りシェアは23.0%で、前年同期比2.6ポイント低下した。米系市場の小売りシェアは9.1%で、前年同期比0.5ポイント低下にとどまり、比較的好調だった。ドイツ系ブランドは供給の大きな不足に縛られ、なお力の蓄えを調整する段階にある。

 メーカー別で見ると、上位10社のうち半数が、7月の小売り販売台数が減少した。このうち、一汽大衆汽車(FAW Volkswagen)は11万2000台の月間販売台数でトップとなったが、前年同期比36.6ポイント減で「打ち切り」に近い状態となり、減少幅はトップ10メーカーの中でも最大のものとなってしまった。上汽大衆汽車(SAIC Volkswagen)の月間販売台数は11万台で第2位、前年同期比19.8ポイント減。上汽通用汽車(SAIC-GM)は月間販売台数が10万台で、前年同期比14.4ポイント減の3位となった。

 新エネ車の場合、7月の新エネ乗用車の卸売り販売量は24万6000台で、前年同月比5.1ポイント増、前年同期比202.9ポイント増となった。新エネ車市場は従来のガソリン車市場の動きと大きく異なる特徴を見せ、従来のガソリン車市場に対する代替効果を実現し、自動車市場の新エネルギーへのモデルチェンジのペースをけん引した。

 輸出は7月、新エネ車の輸出が爆発的な伸びを見せ、テスラ(Tesla)中国の輸出台数は2万4347台、上汽通用4407台、比亜迪汽車(BYD)は781台、奇瑞汽車(Chery Automobile)は120台で、その他の自動車メーカーの新エネ車の輸出も今後の発展に向けて力を蓄えているところだ。

 8月の全国乗用車市場の見通しについて、聯席会は、一部の自動車メーカーの高温休暇が8月上旬に集中しており、生産部門がチップ不足の状態で集中して休暇となっている。7月下旬の新型コロナウイルスが一時的に異なる地域で発生し、特に一部の伝統的な自動車工業の重点地区の生産・生活秩序に一定の影響が及び、8月の供給保証圧力が増し、一部地域の8月の自動車市場の販売ペースに影響が及ぶ可能性もあると指摘した。(c)CNS-中新経緯/JCM/AFPBB News