【8月4日CNS】中国鉄道車両大手の中国中車(CRRC)は7月20日、山東省(Shandong)青島市(Qingdao)で最高時速600キロのリニアモーターカー(5両編成)を公開した。中国が完全に独立した知的財産権を持つという。

 新型リニアは2016年10月にプロジェクトを開始。2019年に試作車両が開発され、2020年6月に上海市の同済大学(Tongji University)のテストラインで試験走行に成功した。今年1月にシステム開発を終え、6か月間のテスト走行と調整を重ねてきた。各システムは統合と修正を完了しており、列車は安定した浮上と走行を実現している。

 高速リニアプロジェクトのチーフテクニカルエンジニアであり、中国中車青島四方機車車輛(CRRC Qingdao Sifang、中車四方)副チーフエンジニアの丁参参(Ding Sansan)氏は「世界初となる時速600キロで走るこのリニアは、信頼性の高い成熟した常電導技術を採用し、磁気で列車を浮上させて軌道と接触せず走行できる。効率性、安全性、輸送能力、時間の正確性、便利なメンテナンス、環境保護など多くの面から見て利点があり、現時点で達成可能な最速の地上輸送ツールだ。ドア・ツー・ドアの所要時間で計算すると、1500キロ圏内では最速の交通手段となる」と強調する。

 中国工程院の何華武(He Huawu)副院長は「20年近い研究と技術の蓄積により、中国の高速リニアは開発段階から実用化・産業化の段階に入った」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News