【8月18日 CNS】中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)は先月29日、フラッグシップモデルとなるスマートフォン「P50」シリーズを発表した。ファーウェイ独自のプロセッサ「Kirin9000」とクアルコム(Qualcomm)のプロセッサ「Snapdragon 888」を搭載した2種類のバージョンがある。

 ファーウェイが独自開発した基本ソフト(OS)「鴻蒙(Harmony)2.0」を発表した6月、ファーウェイ消費者グループ責任者の余承東(Yu Chengdong)氏は「P50シリーズはファーウェイによって長い間、研究・開発されてきた大ヒット製品だ」と自賛する一方、Kirin 9000の入荷不足により、P50シリーズの発表は延期となると話していた。

 困難を乗り越えてデビューを果たしたP50シリーズは、P50とP50Proの2バージョンがある。余氏は「Snapdragon 888を搭載しているP50は9月に発売する。P50 ProはKirin 9000バージョンが8月12日から、Snapdragon888バージョンが12月から販売する予定だ」と説明した。

 P50シリーズは、次世代画像エンジンと業界初の画像信号復元システムを取り入れている。価格はP50が4488元(約7万5800円)から、P50 Proが5988元(約10万円)からで、最高は7488元(約12万6500円)となっている。

 米国による規制のためP50シリーズは5Gをサポートしていないが、余氏は「4Gと最新の無線LAN規格Wi-Fi6の組み合わせを通じて、ほとんどの使用方法で優れた通信体験ができる」と話し、5Gと遜色ないと強調した。

 業界関係者によると、Snapdragon 888の4Gバージョンを採用することは、携帯市場のリーダーとしてファーウェイの影響力を維持する効果をもたらすという。

 余氏は「7月29日時点で、HarmonyOSにアップグレードしたユーザーは4000万人を超えている。年末には2億人のファーウェイユーザーがHarmony OSをアップグレードする」と見込んでいる。

 発表会では、スマートスクリーンやスマートスピーカー、時計機能付きスマートバンドなどの新製品も公開された。(c)CNS/JCM/AFPBB News