【2月7日 AFPBB News】街明かりのない暗い夜、天空には白い帯状に天の川が浮かぶ。満天に散りばめられた星もこの天の川も、「天の川銀河(銀河系、Milky Way)」と呼ばれる銀河を構成する星の集まりだ。何億光年も離れた宇宙空間では、銀河同士が衝突したり合体したりし、花や至宝を思わせる言葉にならない美しい光を放っている。

 天の川銀河に最も近い大型銀河である「アンドロメダ銀河(Andromeda GalaxyM31)」。それでも距離は約250万光年。地球から肉眼で観測できる最も遠い天体だ。

 天の川銀河と隣のアンドロメダ銀河は、直径約600万光年の領域に約50個の銀河が集まる局部銀河群(Local Group)というグループに属している。南半球では肉眼で見える「大マゼラン雲(Large Magellanic Cloud)」や「小マゼラン雲(Small Magellanic Cloud)」も、この銀河群に含まれている。

 銀河は見かけの形により渦巻銀河や楕円銀河などに分類されるが、識別可能な形状や構造を持たないものは不規則銀河と呼ばれる。

 不規則銀河の中でも形態や性質が特に通常とは異なる特異銀河には、奇妙で異様な形をした銀河が多数存在する。銀河同士の接近や衝突、合体による重力相互作用で、元の形が崩れたと考えられている。

 銀河群や、さらに多くの銀河が集まった銀河団では、銀河が密集しているため、比較的頻繁に相互作用が起きるとみられている。

 2012年の研究によれば、アンドロメダ銀河も時速40万2000キロで天の川銀河に接近しており、二つの銀河は40億年後に衝突、合体する。

 銀河は接近や衝突、合体を繰り返しながら成長してきたとされる。銀河がどのように生まれ、変化を遂げてきたかは、天文学の大きな謎の一つとなっている。(c)AFPBB News