【写真特集】星・ガス・塵などからなる銀河のさまざまな姿
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【12月6日 AFPBB News】太陽のように自らの核融合反応で輝く恒星は、宇宙空間にまばらに散らばっているのではない。数億から数兆個の恒星が集まり、水素などの気体や微粒子からなる星間物質とともに、巨大な天体である銀河を構成している。
地球を含む太陽系は、約2000億個の恒星からなる天の川銀河(銀河系、Milky Way)に属している。夜空に見える星座や天の川は、天の川銀河を構成する他の星々を、銀河の内側から眺めた姿だ。
恒星の多くは直径約10万光年、厚さ数千光年の平らな円盤部に分布している。円盤部を横から見ると、中心部ほど星が密集して膨らんでおり、この膨らみ部分は「バルジ」と呼ばれる。
銀河は観測上の形態に基づき分類される。例えば、円盤部を真上から見たときに、数本の「腕」が渦を巻きながら伸びるような構造で星が集まっている銀河がある。そうした渦巻き構造(渦状の腕)を持つ銀河が「渦巻銀河」だ。渦巻銀河の外側は、円盤を包み込むように球状に星が分布しており、この構造は「ハロー」と呼ばれる。
渦巻銀河のうち、天の川銀河のように中心部に棒状構造が見られるのが「棒渦巻銀河」だ。太陽系は銀河の中心から2万8000光年の距離にあり、「オリオン腕(わん)」と呼ばれる腕の中にある。
渦巻銀河の他にも、回転楕円(だえん)体で内部構造を持たない「楕円銀河」や、楕円銀河より扁平(へんぺい)でやはり渦状腕のない「レンズ状銀河」、いずれにも当てはまらない不規則な形をした「不規則銀河」などがある。
宇宙には、2兆個という気が遠くなるような数の銀河が存在すると考えられている。
天の川銀河の隣にあるアンドロメダ銀河(Andromeda Galaxy、M31)でさえ、200万光年以上離れている。アンドロメダ銀河をはじめとする他の銀河が、天の川銀河の中にあるのか、それとも外にあるのかをめぐる大論争が起きたのは、ほんの100年ほど前のことだ。(c)AFPBB News