【7月28日 AFP】27日に行われた東京五輪、体操女子団体決勝で、精神面の不安を理由に途中棄権したシモーネ・バイルス(Simone Biles、米国)に対し、体操仲間や他競技の選手らから激励のメッセージが寄せられている。

 バイルスは、跳馬の演技前に「世界的な重み」を感じたと話し、成功と引き換えのストレスや精神的なダメージについて告白した女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)、あるいは元競泳のマイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏ら一流選手と同様、精神面の不安を口にして途中棄権。それでもチームは銀メダルを獲得した。

 2016年リオデジャネイロ五輪の体操女子個人総合で銀メダルを獲得したアレクサンドラ・レイズマン(Alexandra Raisman)氏は、ツイッター(Twitter)に「念のため言っておくと、五輪選手も人間で、みんなベストを尽くしている。正しい瞬間にピークを合わせつつ、大きなプレッシャーの中で日々の生活を送るのは本当に大変なの。本当に」と投稿し、バイルスを擁護した。

 レイズマン氏は選手が感じている重圧について、米国で五輪を放送しているNBCに対して「胃が痛くなり、ただただ恐ろしい感覚がある」と話し、「とにかくプレッシャーがすさまじい。みんなときどき、私たちが人間であることを忘れているんじゃないかと思う」と続けた。

 米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)のサラ・ハーシュランド(Sarah Hirshland)最高経営責任者(CEO)は「シモーネ、あなたを人として、チームメートとして、選手として誇りに思う。自分の心を大事にしたいというあなたの決断に拍手を送り、これからの旅に臨むあなたを米国代表チーム全体で全面的にサポートし、リソースを提供する」とコメントした。

 米プロバスケットボール(NBA)のミネソタ・ティンバーウルブス(Minnesota Timberwolves)でプレーするカール・アンソニー・タウンズ(Karl-Anthony Towns)は、「シモーネ・バイルスに、とにかく愛とポジティブさを送りたい」とツイート。冬季五輪で二つの金メダルを獲得しているアルペンスキーのミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin)も「自分らしい笑顔を絶やさないで、バイルス。だってそれは、紛れもなく黄金の笑顔だから。いつだってね」と励ました。

 2018年平昌冬季五輪でフィギュアスケート団体の銅メダル獲得に貢献したアダム・リッポン(Adam Rippon)は「シモーネが感じているプレッシャーは、僕には想像もつかない。大きな愛を送るよ。忘れがちだけれど彼女も人間だ。みんな君を愛してる」と投稿し、バイルスを応援した。

 2017年の世界体操(47th World Artistic Gymnastics Championships)女子個人総合で金メダルを獲得したモーガン・ハード(Morgan Hurd)は、「このチームが信じられないほど誇らしい。このスポーツが肉体面だけじゃなく、精神的にもどれだけ厳しいかは彼女たちにしか分からないし、その中で彼女たちはすべてとうまく付き合っている。これ以上誇らしいことはない。みんな愛している」とつぶやいている。(c)AFP