「より危険な」変異株拡大も、WHOが警鐘 世界の1日の感染者50万人超
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【7月16日 AFP】世界保健機関(WHO)の緊急委員会は15日、新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的な大流行)は終息にはほど遠い」と指摘し、「より危険な変異株」が世界各地で拡大する恐れがあると警告した。感染力の強い変異株「デルタ株」が猛威を振るう中、世界の1日の感染者数は50万人を超えている。
緊急委員会の声明は「新たな、恐らくより危険な変異株が出現し、世界に広がる可能性が高い。その制御はさらに困難になるかもしれない」と強調している。
各国当局の発表に基づくAFPの集計によると、世界の感染者数はいったん減少した後、6月末から増加に転じ、今月13日と14日には54万人を超えた。特に、これまで深刻な流行を免れたと考えられてきた地域で感染が拡大している。
「コロナ・ゼロ」戦略の成功が評価されていたオーストラリアでは、この1か月間で約1000人の新規感染者が確認された。最大都市シドニーに続き、第2の都市メルボルンでも住民約1200万人が自宅待機の対象となった。
WHOによれば、アフリカでは集中治療室(ICU)の病床や酸素が不足し、この1週間でコロナ関連死者が43%増加した。
新型コロナの影響で延期された東京五輪の開会式まで1週間余りとなった開催地・東京では15日、1月以来最多となる1308人の新規感染者数が報告された。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は、来日した選手1人と業務委託スタッフら職員5人が検査で陽性判定を受けたと発表した。
この他、ブラジルの柔道チームを受け入れているホテルのスタッフ8人の陽性が確認され、ロシアの7人制ラグビーチームのスタッフ1人が陽性と確認された後、入院している。(c)AFP/Marianne BARRIAUX, with AFP bureaus