【7月3日 AFP】ロシア政府は2日、新型コロナウイルスによる1日の死者数が4日連続で過去最多を更新したが、ロックダウン(都市封鎖)を新たに講じることはないと発表した。

 政府の統計によると、過去24時間の新型コロナウイルスに関連する死者数は679人。ロシアでは、感染力が強い「デルタ株」の流行とワクチン接種の遅れによって新規感染者数が急増しており、政府は対応を迫られている。

 ロシアにおける新型コロナウイルスの累計感染者数は世界で5番目に多いが、昨年の感染拡大の第1波以降、厳格なロックダウンを行っておらず、国内第2の都市サンクトペテルブルク(St. Petersburg)でのサッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)準々決勝をはじめ、大規模イベントは引き続き開催されている。

 サンクトペテルブルクで2日に確認された死者数は101人で、過去最多となった先月29日の119人に迫った。

 しかし政府は、新たなロックダウン措置は検討していないことを強調し、大統領府のドミトリー・ぺスコフ(Dmitry Peskov)報道官は、「ロックダウンは誰も望んでいない。議論の余地はない」と述べた。(c)AFP/Nikolay KORZHOV