【6月9日 CNS】コロナ禍により大学卒業予定者や農民工(出稼ぎ労働者)の就職先が減少していることについて、中国人力資源・社会保障省雇用促進局の宋鑫(Song Xin)局長は「卒業生の就職対策は政府の最優先事項として取り組んでいる」「数々の対策により、出稼ぎ労働の規模は新型コロナウイルス流行前の水準に戻っている」と強調した。

 今年夏に大学を卒業する学生は過去最高の909万人。コロナ禍で企業の求人が鈍く、学生の希望と市場のニーズにミスマッチもあり、就職難に陥る学生が多いと予想されている。これに対し宋氏は「中小企業の雇用を増やすため、協力する企業には補助金支給や税金免除などの支援をしている。また、基層部門(行政、農村の末端組織)の採用を増やし、地域コミュティーや医療、衛生分野の仕事で受け入れる。さらに若者の起業支援や職業訓練の受け入れを行う」と述べ、卒業生の受け皿を増やす方針を示した。

 出稼ぎ労働者の雇用については、農村から大都市というパターンだけでなく、「農民工の地元や近隣で働くルートを拡大するため、あらゆる努力をしている。農村地帯で産業の発展や産業転換を促進しており、中西部地域では多くの雇用が創出されている。一方で政府レベルや省と省の連携により、出稼ぎ労働者の全国的な雇用ルートを開拓している。統計によると、農村からの出稼ぎ労働力の規模はコロナ流行前のレベルに戻っている」と見解を述べた。(c)CNS-中新経緯/JCM/AFPBB News