【6月7日 AFP】ナイジェリアのイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者が爆発物を起爆させて自殺した。対立する過激派組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が6日、発表した。シェカウ容疑者をめぐっては先月下旬、死亡説が報じられていた。

 シェカウ容疑者の死について、ボコ・ハラムはまだ公式にコメントしておらず、ナイジェリア軍は調査中としている。

 声明では、ISWAPの指導者アブムサブ・バルナウィ(Abu Musab al-Barnawi)師に似た声が北東部で話されているカヌリ(Kanuri)語で、「シェカウは地上ではなくあの世で辱められることを選んだ。自ら爆発物を起爆させて即死した」と述べた。

 声明は、過去にISWAPのメッセージをAFPに伝えたのと同じ情報源から送られてきたもので、録音された日時は明らかにされていない。

 ISWAPはこの中で、ボコ・ハラムが拠点とするサンビサ(Sambisa)森林地帯での戦闘について説明している。家の中にいたシェカウ容疑者を戦闘員らが発見し、銃撃戦になったという。

 シェカウ容疑者は逃走して5日間森の中を逃げ回ったが、ISWAP側は捜索を続け、ついに居場所を突き止めた。森の中でシェカウ容疑者とその部下を発見したISWAPの戦闘員らは悔い改めるよう促したが、シェカウ容疑者は拒否し、自殺したという。

 声明は、シェカウ容疑者を「大変な厄介者、迫害者、国を破壊する指導者」と呼び、その死を喜んだ。

 ISWAPは、イスラム教徒の民間人を無差別に標的にし、女性を自爆要員として使うシェカウ容疑者のやり方に反発し、2016年にボコ・ハラムから分派した。(c)AFP