【6月4日 AFP】米政府は3日、中国政府が学生らの民主化運動を武力鎮圧した1989年6月4日の天安門(Tiananmen)事件から32年を迎えるに当たり、人権のため闘う「中国の人々」を支持すると発表した。

 アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は、「32年前に殺害された人々の犠牲と、現在も続く政府の弾圧の中で闘い続ける今日の勇敢な活動家たちに、(米国は)敬意を表する」とし、「米国は、普遍的な人権の尊重を中国政府に求める中国の人々に寄り添い続ける」と述べた。

 ブリンケン氏はまた、天安門事件をめぐる「透明性」を求め、その中には「殺害された人々、拘束された人々、行方不明になっている人々全てに関する完全な説明」も含まれているとした。

 さらにブリンケン氏は、香港でこれまで30年間継続されていた大規模な天安門事件追悼集会を、当局が昨年に引き続き禁止したことに言及。「追悼集会は、香港の民主主義と自由を求める闘争にも反映されている」と語った。

 世界の二大経済国である米中間の緊張は高まっている。ブリンケン氏の声明に先立ち、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、米国人による投資を禁じる中国の軍産複合体企業のリストについて、対象を拡大したと発表していた。(c)AFP