【5月7日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で2005年と2006年に年間優勝を果たしているフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)は、2年間のブランクを経てのF1復帰は「試練」続きとなっていると認めながらも、長丁場のシーズンはまだ序盤であることから「心配していない」という。

 7月に40歳の誕生日を迎えるアロンソは、ルノー(Renault)から改名したアルピーヌ(Alpine F1)でF1に復帰している中、ここまでのレースは浮き沈みの激しい結果となっている。開幕戦のバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2021)では「予想を上回るパフォーマンス」で予選9番手につけた後、決勝はブレーキの故障で無念の途中リタイアに終わった。

 第2戦エミリアロマーニャGP(Emilia-Romagna Grand Prix 2021)では、予選15位という「不本意なパフォーマンス」から決勝では10位に入賞。前週行われた第3戦ポルトガルGP(Portuguese Grand Prix 2021)では13番手グリッドから決勝に臨み、チームメートで7位に入ったエステバン・オコン(Esteban Ocon)に続き、8位でフィニッシュした。

 ドライバーズ選手権では現在オコンが9位につけており、アロンソは12位となっている。

 アロンソは少数の国際メディアが集まったポルトガルGPでの会見で、「ドライビングに関してはこれまで以上の手応えを感じているけれど、だからといって新しい冒険に乗り出している中で困難に遭遇しないというわけではない」との考えを示すと、「物事が以前よりも難しくなっているとは考えていない」とも話した。
 
 アロンソはF1で総合優勝2回の実績があることに加え、これまでにF1で300回以上出走している。グリッドの中盤が定位置となっているアルピーヌにとって、同選手のこれらの経験値は不可欠なものとなっている。

 現在のコンストラクターズ選手権争いでは、メルセデスAMG(Mercedes AMG)、レッドブル(Red Bull)、マクラーレン(McLaren)、フェラーリ(Ferrari)に続き、アルピーヌは5位につけている。

 今週末に行われる第4戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2021)で、2013年以来の母国レース制覇を目指すアロンソは、「1年を通してパフォーマンスが振るわなかったら、この件についてはそのときにもう一度話そう。だけど全てが軌道に乗り、マシンの性能について限界を、101パーセントを模索するには、数レースはかかるものだ」と強調した。

 さらに、グリッド中位での争いが例年以上に激しいものとなっている中で、アロンソは「これまでは、105パーセントの素晴らしい週末でも、90パーセントの悪い週末でも9位から11位に入って自分の順位が固定されていたが、今年は0.2秒くらいの差で7位にも15位にもなる」とし、「だから、毎回完璧を目指していかなければならない」と語った。(c)AFP