【5月4日 AFP】サッカーイスラエル1部リーグで2011年からレフェリーを務めているサピール・ベルマン(Sapir Berman)氏が3日、トランスジェンダーであることを公表してから初めて試合で笛を吹いた。

 26歳のベルマン氏は先月下旬、名前をサギ(Sagi)からサピールに変え、自身を女性と認識していると明かし、同リーグでは初となるトランスジェンダーの審判となった。その際には、「自分がパイオニアなのか、初めて(のレフェリー)なのかは分からない。自分自身のためにこのプロセスを踏んでいる」と話していた。

 ソーシャルメディアで脅迫のメッセージを受け取った一方で、同僚らから支援の言葉もかけられたというベルマン氏に対し、この日試合が行われたスタジアムでは拍手と口笛の喝采が起こり、「サピール、私たちは全員あなたの味方」と書かれたプラカードも掲げられた。

 審判ユニオンの責任者は、ベルマン氏を「勇敢」だとたたえ、同氏が「イスラエルサッカー界にとって歴史的なプロセス」の口火を切ったと述べた。

 イスラエルはLGBTQIの平等を進める先進国として知られ、国外でした同性婚を認めている。しかし、ユダヤ教圏では依然として同性愛はタブーとされている。(c)AFP