■88戦ぶりの優勝

 その後はしばらくツアータイトルから遠ざかったが、今回88戦ぶりの優勝をつかみ、グリーンジャケットに袖を通した。マスターズを制覇したことで、松山は米ツアーの勝利数を6に伸ばしている。これは他の日本選手が挙げた合計勝利数と同じ数字になる。

 久しぶりの優勝を目指す中では、目沢秀憲(Hidenori Mezawa)氏を新コーチとして迎え入れている。

 3日目終了後の会見で、松山はこの3年間苦しんだ理由について「いろんな問題はあったと思う。フィーリングだけでやっていた部分もあった」と話しながらも、「今は(コーチをつけて)客観的な目を持ってもらいながら、正しい方向に進んでいると思っている。今年は良い成績が出ていないが、今週は良いプレーができているので、あしたもできると思って準備したい」と口にしていた。

 そしてマスターズでは、そうした努力を結集して素晴らしい一週間を送った。松山は「(大会へ来るまで)期待はしていなかったが、水曜日の練習をしている最中に、ショットに良いフィーリングが戻ってきた。そこでいけるかもしれないという自信も持ちながら戦えた」とコメントした。(c)AFP/Jim SLATER