【4月6日 AFP】アフリカ南部のザンビアで4日、エチオピア航空(Ethiopian Airlines)の貨物機が建設中の空港に誤って着陸した。同航空と政府関係者が5日、明らかにした。

 貨物機はエチオピアの首都アディスアベバから、ザンビア北部コッパーベルト(Copperbelt)州のサイモンムワンサカプウェプウェ国際空港(Simon Mwansa Kapwepwe International Airport)に向かっていた。誤って着陸した建設中の空港は、同空港から約15キロ離れた場所に位置している。

 ザンビア運輸省のミシェック・ルング(Misheck Lungu)事務次官は、操縦士は「誤って」着陸したと説明した。同氏はAFPに対し「操縦士は着陸直前に管制官と連絡を取ったが、『そちらの機体は見えない』と言われた」と話した。

 被害はなく、当局が「包括的報告書」を出すという。

 貨物機はその後、本来の目的地に向かった。

 エチオピア航空は誤って着陸したことを認め、ザンビア当局と協力して詳細を調査中だと述べた。

 同航空の広報担当者はAFPに、操縦士は既存の空港と「同じ向きの滑走路」がある新空港の建設を知らされていなかったと説明。航空情報(NOTAM)がなかったこと、二つの空港が非常に隣接していることが原因だった可能性があると述べた。

 ザンビアはアフリカ第2位の銅産出国で、その大半は新空港がある「コッパーベルト」と呼ばれる一帯で採掘されている。

 3億9700万ドル(約438億円)を投じた、中国が建設する新空港の開業は当初、2020年中頃に予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期された。(c)AFP