【4月4日 AFP】21MLBは3日、各地で試合が行われ、シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)対セントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)戦で、死球に怒ったレッズの選手がその後のプレーで相手投手を挑発すると、それをきっかけに両軍の選手が入り乱れる大乱闘が起こった。

 乱闘が起こったのはレッズが6-2とリードした4回の裏で、まずはカージナルスのジェイク・ウッドフォード(Jake Woodford)の投球がニック・カステラノス(Nick Castellanos)の脇腹を直撃。これに怒ったカステラノスはボールを拾い上げて返してほしいかと尋ね、これがカージナルス陣営の神経を逆なでした。

 さらにその後、三塁へ到達したカステラノスは、ウッドフォードの暴投で本塁にヘッドスライディングで生還すると、ベースカバーに入っていたウッドフォードに対して力を見せつけるようなポーズを取った。するとカージナルス捕手のヤディアー・モリーナ(Yadier Molina)がカステラノスを後ろから押し、これをきっかけに両軍ベンチとブルペンから選手らが一斉に飛び出す乱闘に発展した。

 騒ぎが徐々に収まる中で、外野付近ではカージナルスの選手が相手選手を押す場面もあったが、最終的にはカージナルスのマイク・シールド(Mike Schildt)監督らの声かけで選手は落ち着きを取り戻した。審判団は「投手を不必要に再度巻き込んだ」として、カステラノスにだけ退場処分を言い渡した。

 カステラノスは「いいか、自分は脇腹に(150キロ近い速球を)食らったんだ」と話し、「良い気分じゃないに決まってるだろ?」と続けた。

「分かってる、ただのアクシデントだ。だからプロテクターを外し、ピッチャーにボールを返してほしいか聞きもした。それから一塁へ行き、本塁へかえることだけを考えていた」

 ウッドフォードも、死球は意図的なものではなく、シンカーがすっぽ抜けただけだと話している。

 本塁クロスプレーについては、カステラノスは「自分はダイブした。彼も自分の横で滑り込んでいるのを感じた。その後、アンパイアを見たらセーフだと言っていた。自分は立ち上がって『(汚い言葉も足しながら)よっしゃ』と言って、その場を離れた」とコメントしている。

 乱闘の最中には、カステラノスとモリーナが話し込む場面もみられたが、カステラノスは詳しい内容を明かそうとはせず、「自分とヤディ(モリーナ)の間のことだ」とだけ話した。

「あいつには顔面を殴られていたかもしれない。それでも、彼にはサイン入りのユニホームをねだることもあるだろうさ。あいつには尊敬しかないよ」

 試合はレッズが9-6でカージナルスを下した。(c)AFP