【3月26日 CNS】中国自動車工業協会によると、1月の自動車生産台数は前年同月比34.6ポイント増の238万8000万台に、販売台数は29.5ポイント増の250万3000台に達した。 2019年と2020年の1月は2年続けて前年同月比マイナスだったが、回復基調となった。

 中国自動車工業協会の許海東(Xu Haidong)副チーフエンジニアは「自動車業界が全体的に好調な状況を表した数字だ。ただ、前年同月比で大幅増といっても、2020年1月は春節(旧正月、Lunar New Year)連休があり、しかも新型コロナウイルスが拡大した時期なので、業績は低かった」と冷静に分析する。

 1月の乗用車の生産台数は191万台、販売台数は204万5000台。前年同月比ではそれぞれ32.4ポイント増、26.8ポイント増となったが、前月の昨年12月と比べると18.1ポイント減、13.9ポイント減だった。

 トラックやバスなどの商用車の生産台数は前年同月比44.3ポイント増の47万8000万台、販売台数は43.1ポイント増の45万8000台。月間販売台数は10か月連続で過去最高を更新した。成長著しい新エネルギー車は販売台数が前年同月比で2.5倍近くとなり、7か月連続で過去最高を更新している。

 また、国産自主ブランド企業の躍進も業界の成長をけん引した。1月の販売台数は前年同月比42.6ポイント増の86万7000万台で、全体の乗用車販売台数の42.4%を占めた。

 中国自動車工業協会の陳士華(Chen Shihua)副秘書長は「自主ブランド企業は2020年以降、ミドル-ハイエンド市場で新たな突破口を見つけるため努力してきた」と評価。比較的裕福なミドル-ハイエンド層市場でのシェア増加は自主ブランド企業に多くの可能性をもたらしている。また、消費者層が若い世代に移りつつあることが自主ブランド企業にとって追い風となっている。

 自動車市場がコロナ禍を乗り越え好転する一方、自動車向け半導体の不足によるメーカーの減産や操業停止も続いている。1月の自動車の生産・販売台数は昨年12月に比べて急減しており、半導体の供給不足が企業の生産に大きな影響を与えている。(c)CNS/JCM/AFPBB News