【3月11日 AFP】オーストラリア政府は11日、国内観光地行きの航空券について運賃の半額を補助すると発表した。新型コロナウイルス対策での国境封鎖により、外国人観光客が途絶え打撃を受けている観光業支援策の一環。

 スコット・モリソン(Scott Morrison)首相は、主要都市以外の「外国人旅行客に大きく依存していた」地域へのフライト80万便を対象に、12億オーストラリア・ドル(約1005億円)を拠出すると述べた。

 グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)やウルル(Uluru、英語名:エアーズロック、Ayers Rock)、ゴールドコースト(Gold Coast)といった観光地への旅行を促進する狙いがある。

 オーストラリアは、新型コロナ対策として昨年3月から国境を封鎖しているが、解除時期は分かっていない。

 新型コロナ流行以前の国際観光収入は、年約450億オーストラリア・ドル(約3兆7700億円)だった。

 1年前に導入され数百万人が利用した賃金補助制度は3月末に終了予定で、観光業など最も打撃を受けた産業で失業者が多数出るとの懸念がある。

 半額補助制度は4月から開始する。(c)AFP