【2月13日 AFP】国際刑事裁判所(ICC)は12日、次の主任検察官に英国の人権弁護士カリム・カーン(Karim Khan)氏(50)を選出した。

 カーン氏はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の犯罪を調べる国連(UN)の特別調査を率い、ナチス・ドイツ(Nazi)高官の戦争犯罪を裁いたニュルンベルク裁判(Nuremberg Trial)に倣った形の裁判をするべきだと主張した。

 国際刑事裁判所の主任検察官はカーン氏で3人目。今年6月にガンビア出身の現職、ファトゥ・ベンスダ(Fatou Bensouda)主任検察官からその任務を引き継ぐ。

 アフガニスタンでの戦争やイスラエルとパレスチナの紛争の捜査を進めたベンスダ氏が米国から制裁対象に指定されるなど、ICC主任検察官は政治的に難しいポストだ。

 ICC加盟国は主任検察官の人事で合意することができず、米ニューヨークで行った投票で4人の候補者の中からカーン氏を選出した。

 国連には193か国が加盟しているが、ICCの加盟・地域数は123で、米国、イスラエル、中国、ロシアなどは未加盟。(c)AFP/Philippe RATER / with Danny Kemp in The Hague