【2月11日 AFP】ポーランド南部クラクフ(Krakow)では、融雪剤として砂や塩の代わりに地元のカフェから入手したコーヒーのかすをまいている。

 クラクフ市公園課はウェブサイトで、コーヒーを入れた後に残るかすは環境に優しく、砂や塩よりも安価で犬にも優しいと説明。「(このアイデアは)市民と多くのカフェから非常に大きな関心を集めている」

 コーヒーのかすを市に寄付しているカフェはすでに50店を超え、市としては「この困難な時期に」コーヒーを買い求める市民が増えてカフェの支援につながることを期待しているという。ポーランドのカフェやレストランは現在、テークアウト営業しか認められていない。

 クラクフ市は、このアイデアはもともとウクライナのリビウ(Lviv)やスカンディナビア(Scandinavia)地域の都市で考え出されたものだとしている。

 公園課の職員らによれば、現在、融雪剤として使用する砂は週に約75~80トンに上っている。旧市街付近で10日、大型のバケツでコーヒーのかすがまかれたが、このアイデアは地元住民にも受け入れられているようだ。

「名案だと思う。私の犬も喜んでいる」と、オーストラリアン・シェパードを散歩させていた市民はAFPに話した。他の通行人からは、有害な塩を使用しないのは良いことだという意見や、「ロックダウン(都市封鎖)中にコーヒーを飲む人が増えるかもしれない」と指摘する声が聞かれた。(c)AFP