【2月1日 AFP】ベトナム共産党は先月31日、5年に1度の党大会で同国最高指導者のグエン・フー・チョン(Nguyen Phu Trong)書記長(76)の続投を決定した。

 健康不安説がうわさされるチョン氏だが、1週間にわたる非公開の協議で続投が決まり、異例の3期目に入ることとなった。

 親中・保守派のチョン氏はこれまで、共産党や警察、軍内部での汚職の撲滅に取り組んできた。あらゆる国有部門に汚職が横行していることから、チョン氏の反腐敗運動は国民と多くの党員から強い支持を得ている。

 党重鎮のグエン・トラン・チュン(Nguyen Tran Trung)氏(78)はチョン氏について、「健康状態は良好ではないが、指導者としての彼の存在は党組織内の悪い幹部を脅かし続ける」とAFPに語った。

 一方で人権団体と専門家は、過去5年間で反体制派への抑圧が激化したと述べ、チョン氏は3期目も抑圧を強める恐れがあるとの懸念を示した。ソーシャルメディア上の反対意見への取り締まりも続くとみられている。(c)AFP