【1月12日 AFP】保守派に人気の米交流アプリ「パーラー(Parler)」は11日、暴力を助長するコンテンツへの対処を怠ったとの理由で米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)からサービスを強制的に停止されたことを受け、同社を提訴した。

 米西部ネバダ州を拠点とするパーラーは連邦地方裁判所に対し、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が取ったサーバーへのアクセス遮断措置の差し止めを求めている。

 先週起きた米議会乱入事件に加え、ジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領の就任式当日に新たな暴力的デモが計画されている可能性が浮上したことを受け、大手ネット企業は次々とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領支持者の利用を停止している。

 訴状ではパーラーが11日夜にオフラインとなる予定だとされているが、ウェブサイト稼働状況を追跡するサイトによると、パーラーはすでに日中にオフラインとなり、新たなホスティングサービスを確保できていない状況にある。

 パーラーは訴状で、サーバー利用の停止は「生命維持装置をつけた入院患者の電源コードを抜くことと同じ」と指摘。「パーラーが大躍進しようというまさにそのときに、ビジネスをつぶすことになる」と訴えた。

 パーラーはさらに、サービスの停止決定は「政治的な敵意に基づいている」とした上で、アマゾンがパーラーと競合するツイッター(Twitter)を援助し、反トラスト法(独占禁止法)に違反していると主張した。ツイッターはトランプ氏をはじめ、暴力行為を助長していると判断したアカウントを停止している。

 アマゾンはコメントの要求に今のところ応じていない。(c)AFP/Juliette MICHEL