【1月2日 AFP】(更新)米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、米国の新型コロナウイルス感染者は1日、2000万人を超えた。新年の幕開けと同時に新たな大台に乗り、感染拡大防止に苦戦する米国の厳しい状況が浮き彫りとなった。

 同大のリアルタイム集計によると、米国での累計感染者数は2000万7149人、死者数は34万6408人。いずれも、他国を大きく引き離して世界最多となっている。

 米国では昨年12月30日、1日の死者が3900人を上回り、過去最多を更新した。専門家らは、今後状況がさらに悪化すると予想。医療従事者らは、人々が集まる機会が増えた年末後の感染者・死者数の急増に備えている。

「コービッド追跡プロジェクト(Covid Tracking Project)」によると、新型コロナウイルスに感染し、現在入院中の患者数は12万5000人余りで、これも過去最多となっている。

 米国では大規模なワクチン接種が開始され、これまでに280万人近くが1回目の接種を受けたものの、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が昨年末までの接種目標として掲げた2000万人には遠く及ばない。

 疾病対策センター(CDC)によると、1200万回接種分のワクチンがすでに全米各地へ配布されたものの、輸送上の問題や医療機関の逼迫(ひっぱく)により、医療従事者や重症化の恐れの高い人々への接種は思うように進んでいないのが現状だ。

 今月20日に就任するジョー・バイデン(Joe Biden)次期大統領は、ワクチン接種の滞りを批判。今週には、朝鮮戦争(Korean War)時に成立した「国防生産法(Defense Production Act)」に基づき、民間企業に対して米政府向けのワクチン生産の増強を命じる意向を示した。(c)AFP