中国、コロナ対策で「圧倒的成果」と自画自賛 WHO調査控え
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【12月26日 AFP】中国共産党指導部は25日、世界保健機関(WHO)が来月実施する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の起源についての調査に先立ち、新型ウイルスの国内の感染状況への党の対応は「圧倒的な」成果を上げたと称賛した。
党の最高意思決定機関にあたる政治局常務委員会(Politburo Standing Committee)は25日夜、党指導部は「重要な役割を果たし(中略)今年、まれに見るリスクと困難を制した」として、「重大な局面で、党中央委員会(Party Central Committee)は長期的な視野を持ち(中略)極めて異例な今年、圧倒的な成果を上げた」と述べた。国営新華社(Xinhua)通信が、2日間にわたって行われた同委員会の発表内容を報道した。
中国は新型ウイルスの感染拡大をおおむね抑え込んでおり、大国のうちで唯一、今年の経済成長率はプラスになると発表しているが、政府は、武漢(Wuhan)で昨年12月に初めて新型ウイルスが確認された際に報告せず、ウイルスが世界中に拡散される事態を招いたとして国内外で批判を受けてきた。
10人の専門家で構成されるWHO調査団は来年1月、武漢を訪問。新型ウイルスの動物起源と、動物からヒトへの感染について調査する。
調査団の専門家の一人は今週AFPに、調査の目的は「国や当局の犯人捜しではない」として、「今後同じような事態を防ぐため、起きたことを理解することにある」と述べた。
中国政府はこのところ、ウイルスの起源に疑問を投げ掛けようとしており、共産党機関紙・人民日報(People's Daily)は11月初め、「入手可能なあらゆる証拠が、新型コロナウイルスが武漢で発生したのではないことを示している」とフェイスブック(Facebook)に投稿している。(c)AFP