【12月22日 AFP】世界保健機関(WHO)は21日、英国で確認された感染力の強い新型コロナウイルス変異種はまだ制御不能ではなく、既存の措置を通じて抑えられるとの見解を示した。

 WHOで緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏は記者会見で、これまでの新型ウイルスの流行では、これよりも大幅に速いペースで感染者が増加していた時期が複数あったが、制御できたと言明。「従って今回の状況はそういう意味で制御不能ではない。しかし放っておくわけにはいかない」と述べた。

 マット・ハンコック(Matt Hancock)英保健・社会福祉相はこれに先立ち、変異種が「制御不能」となっていると指摘。英国当局は、変異種の感染力が主要種より70%強いと明らかにしていた。

 ライアン氏は「現在導入している措置は正しいものだ」と言明。「これまで行ってきたことを続ける必要がある。このウイルスを確実に制御するため、これまでよりもやや集中的に、やや長期間行う必要があるだけだ」と述べた。

 新型コロナウイルスは南アフリカでも別の変異種が確認されており、同国と英国に対しては、約30か国が感染拡大阻止のため渡航禁止措置を取っている。(c)AFP