【12月20日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は19日、最近発覚した米政府機関に対する大規模なサイバー攻撃は「抑え込めている」と述べ、それほど深刻な事態ではないとみせようとした。また、ロシアによるサイバー攻撃だったという自らの政権の見解を弱めるような考えを示した。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)への書き込みで、このサイバー攻撃について初めて公に言及。「私は完全な報告を受けており、すべては十分に抑え込めている」とした上で、「何か起きたらすぐロシア、ロシア、ロシアと言う」と述べ、中国が関与した可能性もあると根拠を示さずにほのめかした。

 トランプ氏が示した反応は、前日の18日に「この行為に関与したのはロシアだと断言してよいと思う」と述べていたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官の姿勢とは著しく対照的だ。サイバーセキュリティーの専門家らは、攻撃の影響は広範にわたり、全容が明らかになるまでに数か月かかるとしている。

 トランプ氏のツイートを受けて、米政権の広報チームはこれらの相反する見解を調和させようと対応に追われた。CNNの報道によると、ホワイトハウス(White House)はロシアを名指しで批判する声明を18日に発表する予定だったが、何らかの理由で声明の発表を突如中止したという。(c)AFP/Brian KNOWLTON