米国「救済」を約束した「破壊者」トランプ氏、審判の日に国民は?
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■「攻撃する相手には100倍返し」
その一方で、普通なら大統領の失脚につながりかねない私生活のトラブルが次々に浮上。ポルノ女優に名誉毀損(きそん)で訴えられ、政府職員の宿泊先を自身が所有するゴルフクラブに指定して多額の利益を得たと批判され、元顧問弁護士は禁錮刑を受けたが、トランプ氏は、ますますしたたかになっていった。
ツイッター(Twitter)を武器に、再選を目指す選挙運動で「米国を再び偉大に(Make America Great Again)」と書かれた赤い野球帽をかぶった支持者を集め、自分に批判的な勢力だけではなく、米国のさまざまな機関やメディアにも次々と攻撃を仕掛けていった。
自身に批判的なホワイトハウス(White House)の重鎮を突然辞任に追い込み、ジャーナリストを「国民の敵」呼ばわりし、情報機関や米連邦捜査局(FBI)は「ディープステート(闇の政府)」として危険視し、対立した議員には「うそつき」「クレイジー」とさまざまなレッテルを貼ってきた。
2012年には、喜々としてこんなツイートも残している。「誰かが攻撃すれば、私はいつだって反撃する…100倍返しにして」「(それが私の)生き方だ!」
トランプ氏は、国際舞台でも同じく「ナショナリスト印」を押し、これまで何十年も続いてきた協調体制の構築を否定し、諸外国との同盟関係を熾烈(しれつ)な取引関係に変えた。
韓国やドイツ、カナダなどの友好国に対しては、「米国をかもにする」ことをたくらんでいると非難する一方で、米国と敵対してきた北朝鮮や中国を交渉の場に招いた。万全とは言えないものの画期的ではあったそうした外交活動の場で主役を演じたのは、トランプ氏だ。
実際、一貫していることが一つある。髪を染めて年中日焼けし、元モデルのメラニア(Melania Trump)夫人と野心的な子どもたちを従え、自分は「(情緒が)安定した天才」だと公言してはばからないこの大男は、国内外、いつでもどこでも、何もかもが、自分中心でなければ気が済まないことだ。
