【10月21日 AFP】南米ペルーの文化省は、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産「ナスカの地上絵(Nazca Lines)」の近くで最近、2000年以上前のものとみられるネコ科の動物の地上絵が新たに発見されたと発表した。新型コロナウイルスの影響で中止されていたナスカ観光が再開される11月から公開される。

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 全長約37メートルの新たな地上絵は、ナスカ近郊の丘でドローンによって発見された。体が横向きで頭が正面を向いているネコ科の動物の絵柄で、幅30~40センチの線で描かれている。

 発見当時は消えかかっていたため、考古学者らのチームがクリーニングと保存に乗り出した。ペルー文化省によると「絵は非常に険しい斜面にあり、自然の侵食によって消えかかっていて、かろうじて見える程度だった」という。

 ナスカの地上絵で知られるペルー南西部のナスカ文明は、紀元200~700年に栄えた。だが、専門家らによると、今回発見された絵は、その特徴から紀元前200~100年のものとみられ、有名な鳥やサル、クモなどを描いた他のナスカの地上絵よりも古く、パラカス(Paracas)文化(紀元前800~100年)後期のものと考えられている。

 ナスカの地上絵に近いがナスカほど有名でない「パルパの地上絵(Palpa Lines)」は、このパラカス文化のものとされている。(c)AFP