【10月3日 CNS】中国水利部によると、2019年の中国の国内総生産(GDP)1万元(約15万円)あたりの水使用量は60.8立方メートルで、2015年より23.8%減少した。大幅に節水が進んでいる一方、地域間の格差が課題となっている。

 直轄市・省・自治区単位で比べると、水利用効率トップ10は北京市、天津市(Tianjin)、上海市、浙江省(Zhejiang)、山東省(Shandong)、重慶市(Chongqing)、陝西省(Shaanxi)、広東省(Guangdong)、福建省(Fujian)、河南省(Henan)の順番で、すべて44立方メートル未満だった。ただ、その次にランクインする黒竜江省(Heilongjiang)と新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uyghur Autonomous Region)はそれぞれ228立方メートルと432立方メートルで、上位10位と大きく離れている。

 GDP1万元あたりの工業用水使用量は38.4立方メートルで、2015年より27.5%減少した。トップ10は北京市、天津市、山東省、陝西省、河北省(Hebei)、浙江省、山西省(Shanxi)、遼寧省(Liaoning)、広東省、河南省で、すべて25立方メートル未満だった。一方、11位以降のチベット自治区(Tibet Autonomous Region)、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)、湖南省(Hunan)は78立方メートルより高く、トップ10と開きがあった。

農業用かんがい用水の有効利用係数は0.559に達し、2015年と比較して0.023ポイント向上した。トップ10は北京市、上海市、天津市、河北省、山東省、河南省、江蘇省(Jiangsu)、黒龍江省、浙江省、吉林省(Jilin)。これにチベット自治区、四川省(Sichuan)、貴州省(Guizhou)が続いている。

 水利部は「国が取り組んでいる節水行動は着実に成果を上げているが、上位と下位の地域で大きなギャップがある。より多くの対策が必要だ」としている。 (c)CNS/JCM/AFPBB News