【9月17日 AFP】マーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官は16日、海上で高まる中国の脅威に対抗するため、自律型の無人艦艇や無人潜水艦、無人機を米海軍に拡充配備する一大計画を発表した。2045年までに数百億ドルを投じ、米国が主要な脅威とみなす中国海軍に対する優位性の維持を図る。

 エスパー氏はカリフォルニア州のシンクタンク「ランド研究所(Rand Corporation)」で、米海軍力の抜本的見直し計画「フューチャー・フォワード(Future Forward)」を発表。「将来の艦隊は、空と海上と海中から、よりバランス良く致命的な効果をもたらすことが可能になる」と述べた。

 エスパー氏によると、海軍のありようを一変させる「ゲームチェンジャー」として設計されたこの見直し計画では、米軍艦隊の艦艇数を現在の293隻から355隻超に増やす。水上艦艇はより小型化し、潜水艦ともども増加。有人操縦・無人(遠隔)操縦・自律航行の切り替えが可能な水上艇や潜水艇、多様な無人艦載機も導入するとしている。

 計画についてエスパー氏は、高強度紛争に耐え、米国の力と存在感を示し、超長距離で精密に攻撃できる艦隊が必要だと説明。中国は造船力に秀でていることから、米国も造船所の拡大と近代化に増資する必要があると訴えた。(c)AFP