【9月4日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)で通算2度のシーズン最優秀選手(MVP)に輝いたスティーブ・ナッシュ(Steve Nash)氏が3日、ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)の新ヘッドコーチ(HC)に指名され、ケビン・デュラント(Kevin Durant)やカイリー・アービング(Kyrie Irving)らオールスター(NBA All-Star)選手を擁するチームを率いることになった。

【写真】ナッシュ氏のビフォーアフター

 指揮官に就任するのはこれが初めてとなるナッシュ氏は、これまでゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)で選手育成のコーディネーターを5年間務めていたほか、同球団ではコンサルタントとして2度のNBAファイナル制覇と、4季連続の同シリーズ進出に貢献した。

 46歳のナッシュ氏は、「指揮官の仕事は、その時期が来たら追求してみたいと思っていた。ここブルックリン(Brooklyn)にいる素晴らしい選手やスタッフ陣と、一緒に仕事ができるのは恐れ多いことだ」とすると、「これから家族とブルックリンに移住し、このコミュニティーに影響力を持つメンバーになる中、コート上でのチームの可能性にわくわくしている」と語った。

 ネッツは2007-08シーズン以降プレーオフ1回戦を突破したのは1度しかなく、昨季に続いて今季も同シリーズで敗退しており、ナッシュ氏はチーム再建を目指すことになる。チームのアシスタントコーチには、ジャック・ボーン(Jacque Vaughn)氏が古巣復帰を果たすことになっている。

 ナッシュ氏は、2014年のシーズンMVPで2017年と2018年にファイナルMVPに選出されたデュラントとは、ウォリアーズ時代に一緒に仕事をした経験がある。昨季のNBAファイナルで痛めたアキレス腱(けん)断裂のリハビリで2019-20シーズンは全休した同選手は、ウォリアーズを退団して今季からネッツに加入していた。

 現役時代にチームの司令塔として活躍したナッシュ氏は、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)をはじめ、ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)で計18年間プレーし、オールスターには計8度選出されたほか、サンズ時代の2005年と2006年にはシーズンMVPに輝いた。

 また、アシスト数では歴代3位の1万335本を記録し、2018年にバスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)入りを果たしている。(c)AFP