【7月22日 AFP】新型コロナウイルスの影響による中断からの再開戦に予定されていたシティ・オープン(Citi Open 2020)が中止となったことを受け、全米テニス協会(USTA)は21日、この決定が四大大会(グランドスラム)の一つである全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)の実施に「影響することは全くない」と発表した。

【特集】AFPが選んだ全米オープンテニスの「TOPSHOT」

 男子プロテニス協会(ATP)は同日、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に関する状況が「引き続き見通せない」ため、8月13日に首都ワシントンで開幕予定だったシティ・オープンを中止し、シーズン再開を後ろへずらすことを決めた。

 このため男子ツアーは、8月20日から開幕するウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)が再開戦となった。同大会は例年であればオハイオ州シンシナティ(Cincinnati)が舞台となるが、ニューヨークへ場所を移し、全米オープンとの連続開催になることが決まっている。

 一部の有力選手は、全米開催への不安を口にしている。それでもUSTAは「今回の決定がウェスタン&サザンオープンと全米オープンに影響することは全くない」「安全でコントロールされた環境をつくり、両大会に参加する選手と関係者全員の健康リスクを抑えていく」と話した。

 大会は感染対策の一環として、どちらも無観客で実施される。当局が新型ウイルスの感染拡大に対処しきれていない米国では、感染者が400万人弱、死者が14万人以上に達し、両大会の会場であるビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)も、同地域で感染拡大が爆発的になっていた時期には仮設の病院として使われていた。

 女子ツアーは8月3日にイタリアのパレルモ・レディース・オープン(Palermo Ladies Open 2020)で再開し、翌週にはプラハ・オープン(Prague Open 2020)と、米ケンタッキー州で行われるトップシード・オープン(The Top Seed Open 2020)が同時に開催される。新設された後者の大会にはセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)も出場を予定している。(c)AFP