【6月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、自国の警察は「フェアな扱いを受けていない」との見方を示した。ジョージア州アトランタ(Atlanta)で黒人男性を射殺し、同日殺人罪で追訴された白人警察官を擁護する発言と受け止められている。

 警官のギャレット・ロルフ(Garrett Rolfe)被告は、黒人男性のレイシャード・ブルックス(Rayshard Brooks)さん(27)を背後から撃ち死亡させたとして、殺人罪で訴追された。

 血を流し、地面に倒れていたブルックスさんを被告が蹴りつけており、このことが事件への批判を一層強めている。

 ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察官らに拘束された際に死亡した日から3週間もたたないうちに起きたこの事件は、全米で続く騒乱と警察の暴力に対する抗議の火に油を注いだ。

 トランプ氏は米Foxニュース(Fox News)の番組司会者、ショーン・ハニティ(Sean Hannity)氏とのインタビューの中でブルックスさんの死について触れ、「恐ろしい状況だとは思ったが、警察官に抵抗してはいけない」と話した。

「私は彼(ロルフ被告)がフェアな扱いを受けることを願う。わが国では、警察はフェアな扱いを受けてこなかったから」

「繰り返すが、あのように警察官に抵抗してはいけない。それでとても恐ろしい対立に陥ってしまい、あの終わりようだ。ひどい話だ。本当にひどい」と大統領は語った。

 またトランプ氏はフロイドさんについても言及。フロイドさんが押さえつけられ、意識を失う様子を映した約9分間の動画を直視できていないと明かし、「あれを見られる人がいるだろうか?」と述べた。(c)AFP