【6月18日 AFP】女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は17日、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)出場を明言した。一方で全米テニス協会(USTA)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による中断後初の四大大会(グランドスラム)となる同大会を、安全に開催すると約束した。

 全米オープン開催に対して男子のトップ選手から疑問の声が上がる中、USTAは8月31日から9月13日にかけて無観客で大会を行うと発表。会場となるビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)は、新型コロナウイルスの影響を受けた人々の治療のため、4月は仮設の医療施設として使用された。

 セレーナはビデオメッセージで、「全米オープン2020に戻ることが本当に待ちきれない」とコメント。「USTAは全員の安全が約束される素晴らしい仕事をすると思う」「クレイジーね。興奮している」

 全米オープンでセレーナは、マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶグランドスラムのシングルス最多勝利記録24勝目を目指す。

 フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)での2週間の大会は、新型コロナウイルスの影響で世界中のスポーツが中断を余儀なくされて以来、最初に開催されるグランドスラムとなる。ウイルスの感染拡大により今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2020)は中止となり、全仏オープンテニス(French Open 2020)は9月に延期となった。

 選手は8月15日にオープンする大会のホテルに着いたあと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を受け、その後は最低でも週に一度の検査が行われる。また、自前の家屋から通う選手は、8月16日から利用可能となるスタジアムに入るときなど、それより高い頻度で検査を受けることとなる。

 アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)とルイ・アームストロング・スタジアム(Louis Armstrong Stadium)以外のコートではテクノロジーが線審の代役を務めるなどスタッフの数は削減され、ボールの回収は成人に限られる。また、放送関係者を除くメディアの入場も認められていない。

 検査では鼻に綿棒を入れて検体を取る手法が採用される。USTAメディカル・アドバイザリー・グループ(USTA Medical Advisory Group)のブライアン・ハインライン(Brian Hainline)氏は、この検査の精度は100パーセントに近いとしており、「偽陽性は出ないだろう」と話す。

 陽性だった場合、24時間以内に再検査が行われる。また、陽性が確定した場合には大会施設の外に隔離されることが義務付けられる。(c)AFP