【6月17日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)が、7月末から再開する19-20シーズンについて、プレーを希望しない選手はチームにその旨を届け出ること、また欠場した試合数に応じて報酬が減額されることを決めた。

 米スポーツチャンネルESPNはウェブサイトで、再開後の試合に出場するかを今月24日までに決めるよう、16日に選手会が加盟選手に要請したと報じた。オーナーと選手会はすでに、残りのシーズンを欠場する選手は試合数に応じて最大14試合分、給与を減らす取り決めを交わしている。

 NBAはフロリダ州オーランド(Orlando)のウォルト・ディズニー(Walt Disney)が持つ施設で、7月31日から22チームで再開する予定となっている。

 NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーはリーグの再開プランについて、「全員が納得するものではないかもしれない」「選手に加え、コーチや審判ら関係者全員の多大な犠牲が伴うものだ」と話している。

 ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のドワイト・ハワード(Dwight Howard)ら一部の選手は、人種差別と警察の横暴に対する抗議を理由に、選手会を通さずに再開反対の声を上げている。

 ハワードは米テレビ局のCNNで、ジョージ・フロイド(George Floyd)さんがミネソタ州の白人警官に殺された5月の事件以降、抗議活動が全米に広がっている現状を考慮すれば、今はバスケットボールを再開すべき時期ではないとコメントした。

 ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)のカイリー・アービング(Kyrie Irving)も、人種差別への抗議として、再開後のリーグには参加しないよう他の選手にはたらきかけたと伝えられている。

 コミッショナーは、欠場を決めた場合でも「契約違反」とはみなさないと話している。また、新型コロナウイルスの感染リスクが高いことが証明できた選手は、例外的に減額が免除される場合がある。

 コミッショナーは、1か所に集まって行う再開後のNBAは、社会正義の問題と警察改革に取り組むのに理想的な環境だと話している。

「NBA開催こそが、自分たちのすべきことだと思っている」「国にとっても、人々が非常に難しい生活を強いられている今、NBAはちょっとした息抜きになるはずだ」

「社会正義という課題についても、リーグ再開は、選手や広くバスケットボールコミュニティーが問題への関心を高める機会になると思う」「再開にこぎ着ければ、フロリダ州オーランドのNBAに世界中の注目が集まるからだ」 (c)AFP