【6月17日 AFP】トルコは16日、内戦状態にあるリビアの暫定政権「国民統一政府(GNA)」に対して行っている軍事支援をめぐるフランスの批判は「容認できない」と述べ、さらにフランスは平和への障害だと非難した。

 トルコは主要な同盟国カタールの支持を受けて、リビア東部でハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)司令官率いる有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」と戦うGNAを支援しており、フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相は15日、トルコがGNAへの軍事支援を強めていることは「国連(UN)の禁輸措置に直接違反している」と非難していた。

 フランスは公的には否定しているものの、エジプト、ロシア、アラブ首長国連邦(UAE)を後ろ盾とするハフタル司令官を支持しているとかねて疑われている。

 トルコ外務省は声明を発表し、「リビアの平和と安定を確立するために大きな障害となっているのは、フランスをはじめとする国々によるハフタル司令官側に対する支援であり、フランスによる非難は「到底受け入れられない」と反論。さらにフランスのLNA支援は「リビアの危機を悪化させており」、「中東のいくつかの国の下請け」のような機能を果たしているとして、UAEとエジプトの存在を示唆した。

 こうした批判の応酬は、2016年以降関係が悪化している北大西洋条約機構(NATO)加盟国同士の仏・トルコ間の緊張をさらに高める危険性がある。(c)AFP