【4月30日 CNS】中国・北京市にある254校の高校3年生約4万9000人が27日、「特別に長い冬休み」を終え、学校に戻り授業を再開した。再開後の最初の授業は「成長科」で、新型コロナウイルス感染症との闘いの中の「成長のストーリー」を学んだ。再開に際しては、感染症対策が十分に行われている。

 午前7時過ぎ、北京市豊台区(Fengtai)にある豊台第二中学(高等部)の校門で、教師と警備員が位置に就いた。校門の上には「生徒の皆さん、おかえりなさい!」と書かれた横断幕があった。

 授業開始は午前9時半だが、午前8時前には、マスク姿の生徒らが事前に定められた通学路を歩き、非接触式検温の合格を確認して校内に入った。生徒は地面に書かれた「1メーターライン」に従って並び、検温、登録を順序良く済ませた。午前9時20分過ぎ、248人の全生徒が登校した。

 何石明(He Shiming)校長によると、同校は朝、昼、夕方の3回検温を行い、37.3℃を超える生徒は臨時観察場所に移動させ、保護者に連絡することになっている。必要があれば、衛生部門を通して生徒を医療機関へ搬送し、検査を行う。

 何校長によると、授業再開に当たって環境整備を行い、古い2階建ての図書館を感染症対策センターに改造。医務室、隔離室、応急処置室などを整備し、マスク5540枚、消毒液105リットル、手袋100セット、検温器20個などを蓄えているという。

 登下校に関しては、クラスごとに登校時間を定め、10分の間隔を空けることにした。下校はクラス別に順番に行い、時間が重なることがないようにしている。

 北京市では、高校3年生の授業再開の状況を見つつ、その他の学年の授業再開を実施するとしている。計画によると、北京市の初等中学3年生は5月11日の授業再開をメドに準備を進めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News