【4月25日 CNS】新型コロナウイルス感染症対策期間中、「マスクを販売する」との偽の広告を出し、購入希望者から金をだまし取ったとして詐欺罪に問われた被告に対し、中国・江西省(Jiangxi)楽平市(Leping)人民法院(裁判所)は20日、懲役13年と罰金60万元(約910万円)を言い渡した。共犯の2人には、懲役11年と懲役10年6月のほか、それぞれ罰金30万元(約460万円)を言い渡した。被害総額は100万元(約1520万円)を超えるという。

 起訴状によると、被告は2020年1月末から2月上旬にかけて、微信(ウィーチャット、WeChat)の「朋友圏(モーメンツ)」などの機能を利用し、マスクを販売するとの偽の広告を掲載。携帯電話の「微信」や支付宝(アリペイ、Alipay)の送金機能を使って、購入代金として金を受け取り、被害者には偽の宅配便番号を連絡していた。被告がだまし取った額は65万元(約1000万円)以上で、遊興費や借金の返済などに充てていたという。

 被告は2月7日、王と名乗る男(別の事件で起訴済み)から2人を紹介され、3人は「微信」を使ってマスク工場の社員になりすましていた。2月8日、被害者から送られてきた金を受領後、3人はそれぞれ11万元(約170万円)ずつ分け、5000元(約7万6000円)を紹介者に渡し、残る40万元(約610万円)は被告のアリペイと微信の口座に残していた。

 しかし、3被告がいずれも初犯であったこと、逮捕後は容疑を認めて捜査に協力したこと、だまし取った金の一部を家族が返還してきたことなどから、判決は軽めで寛大だったとされる。(c)CNS/JCM/AFPBB News