【4月20日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中心となっている欧州の4か国では20日、1日の死者数がいずれも減少した。米国の感染の中心地のニューヨーク州でも、感染拡大との闘いで前進が見られた。

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 欧州では20日、イタリア、スペイン、フランス、英国の1日の死者数がいずれも前日を下回り、感染増加ペースも鈍化するという明るい兆候が表れた。

 イタリア政府が19日発表した過去24時間の死者数は433人で、1週間ぶりの少なさ。スペイン政府の同日の発表によると、新たな死者数は410人で、約1か月ぶりの少なさとなった。フランス政府の同日の発表では、過去24時間の死者数は395人、英政府の同日発表した1日の死者数は596人となった。AFPがまとめた集計によると、世界全体で確認された感染者数は230万人余り、死者数は16万人を超え、欧州での死者はそのうちの約3分の2を占めている。

 一方、米国で死者数と感染者数が最多のニューヨーク州では19日、アンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)知事が流行は「縮小傾向にある」と明言した。

 こうした多くの証拠から、中国で昨年初めて発生したウイルスの拡大が、ロックダウン(都市封鎖)と他人と距離を保つソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)により抑えられつつあることが示されている。世界の全人口の半数以上に当たる約45億人が外出制限下に置かれ世界経済を停滞させる中、世界の各国政府は現在、このロックダウンをいつ、どう緩和するかをめぐり検討を進めている。(c)AFP/Catherine TRIOMPHE with Mariette LE ROUX in Paris and AFP bureaus