【4月15日 CNS】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて急きょ設置された中国・武漢市(Wuhan)の臨時医療施設「雷神山医院(Leishenshan Hospital)」は15日、閉鎖される運びとなった。最後の重症患者4人が14日、武漢大学(Wuhan University)中南医院に転院し、入院患者がいなくなったためだ。

 袁玉峰(Yuan Yufeng)副院長によると、4人の患者の入院日数は1か月を超え、31歳の患者以外の3人は70代の高齢者だ。現在、4人とも新型ウイルスの検査結果は陰性になったものの、合併症と基礎疾患があるため、武漢大学中南医院の集中治療室(ICU)で継続治療が必要とされている。

 雷神山医院は武漢市江夏区の黄家湖(Huangjia Lake)の湖畔にあり、新型ウイルスによる感染が発生後、急きょ建設された2か所目の新型ウイルス患者専用の臨時医療施設だ。32の病棟を有し、実際に使われた病床は1400床あまりだった。

 同医院は2月8日の使用開始以降、入院治療を行った患者は2011人で、そのうち、重症・重篤患者は約1000人、治癒退院者は1900人。医療関係者3000人とボランティアへの感染はゼロを達成し、患者の致死率は約2.3%だった。

 国家衛生健康委員会の管理者、焦雅輝(Jiao Yahui)氏はこの前にメディアの取材に応じ、「武漢のこの二つの臨時医療施設『火神山医院』と『雷神山医院』は消毒の後に予備の医療施設として一定期間保留し、すぐに取り壊すことはしない」と述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News