■個人でも都市間でも

 家族が日本で優しくされた経験から、個人で支援物資を贈る人もいる。

 上海で会社を経営する楊熹(Yang Xi)さんは、6000枚のマスクを知人などを通じて京都市内の複数の企業に寄贈した。

 楊さんの娘が5年前に京都大学(Kyoto University)に留学しており、路上で乗っていた自転車が転倒し、けがをしたことがあった。すると偶然通り掛かった日本人の女性看護師から「私の家にいらっしゃい」と声をかけられ、自宅で傷口の消毒をしてもらった。娘のそうした体験を通じて日本に親しみを感じていた楊さんは今回、「優しい京都の人々への恩返し」として、マスクの寄贈を思い立った。送り主は自分の名前でなく、「一位中国留学生母親(ある中国人留学生のママより)」にしたという。

 友好都市の間の支援も活発だ。

 江蘇省(Jiangsu)南通市(Nantong)通州区(Tongzhou)の国際交流部門は、友好都市の石川県羽咋市の羽咋日中友好協会に1万枚のマスクを贈った。羽咋日中友好協会が1月と2月に計7000枚のマスクを贈ったお返しだ。羽咋日中友好協会の幹部は「人の交流が難しい中での気持ちのこもった贈り物で、一層の友好交流の糧にしていきたい」と感謝している。

 札幌市には11日、友好都市の瀋陽市(Shenyang)から2万5000枚のマスクが到着。札幌市が2月中旬に瀋陽市へマスクや防護服を贈った返礼で、段ボール箱には中国語で「互いに相手を思い、助け合う。そして、共にこの困難を乗り越えよう」とメッセージが貼られていた。札幌市側は「非常にマスクが少ない中、大変感謝している」とし、感染者が入院している市内の医療機関でマスクを使っている。

 新型コロナウイルスの流行に直面する日本と中国の人々が互いに助け合い、困難を乗り切ろうとしている。(c)東方新報/AFPBB News